ダイエットで口臭が強くなることも!口内細菌以外の口臭を解説

口臭の大半は口内細菌由来の生理的口臭です。
唾液の不足や水分不足、ケア不足などが原因です。
しかし、それ以外にも全身の疾患によって口臭が発生する病的口臭があるのです。
病的口臭等について解説していきます。

病的口臭とは

病的といわれると怖いですが、病的口臭の90%以上は口腔内に原因があるといわれています。
歯周病や虫歯、歯石、舌苔、入れ歯の汚れなどです。

ただし、稀に内臓や全身の疾患によっても口臭が強くなることがあります。
代表的なのは、消化不良、肝機能低下、糖尿病などです。

消化不良

消化不良を起こすと、食べたものが胃や腸に溜まってしまい、異常発酵することで腐ったようなきつい口臭になります。

肝機能低下

肝臓は体内で作られる毒素を分解して毒ではない状態にしてくれる働きがあります。
肝臓が弱まってしまうと、解毒の働きがおいつかず、体内で作られるアンモニアという毒が分解されず血流にのって全身にめぐってしまうのです。アンモニア臭はツンとした臭いになります。

糖尿病

糖尿病の方は血糖値を下げるインスリンがうまく働かなくなります。
インスリンが働かないとエネルギーを作りだすことができないので、代わりに肝臓でアセトン(ケトン)という物質が作り出されてエネルギーとして使われます。
しかしアセトン(ケトン)量が過剰になると血液中にあふれて、尿や息にもアセトン(ケトン)が出てきてしまいます。アセトン(ケトン)は甘酸っぱい臭いとも言われ、糖尿病になるとケトン臭がするといわれるのです。

その他、糖尿病の方は歯周病リスクも高く、口内の乾燥もしやすいので口臭が発生しやすい疾患です。

糖質制限ダイエットも口臭の原因に

病的口臭ではありませんが、糖質を制限するダイエットは、上で紹介している糖尿病の方と同じような体内の作用を生み出すため口臭も似たものになりやすいです。
インスリンを必要とする炭水化物(糖質)を抜くことで、身体の脂肪をエネルギーとして使って痩せるというダイエット方法です。
脂肪をエネルギー源にすると体内でケトン体という物質が発生するようになり、ケトン臭と呼ばれる甘酸っぱい口臭や体臭になることがあります。
ケトン体は酸性物質のため血中に増えると血液が酸性に傾き、体調不良の原因にもなります。

さらにダイエットといえば食事制限ですが、食事制限をすると咀嚼の回数が減り、空腹状態であることが増えます。空腹時には、唾液の分解がへり、口臭がでやすい口内の状態になります。
ダイエット時には過度な糖質制限はしないことや、小まめな水分補給をするなどの口臭対策になります。

病的口臭かな?と思ったら

虫歯や歯周病は、すぐに歯科医院で検査と治療をするようにしましょう。
歯磨きでは治すことができません。

内臓の疾患についても、不安があれば自己診断ではなく医師の診断と治療を受けるようにしましょう。
生理的口臭は誰でもあるもので、その臭いは自然に収まることが多いです。
周りにも指摘をされるくらいに口臭がある、ケアをしているのにずっと治らないと思ったら一度各専門機関に相談するようにしましょう。